『傀儡のマトリョーシカ』が4月30日頃に講談社ラノベ文庫より発行されます!

どうやって本を売るか⑤

こんにちは! 河東遊民です。

今日は『どうやって本を売るか⑤』ということでやっていきましょう。その①その②その③その④とつづいております。リンクを貼るのも面倒なくらいです。

前回は、投稿時の傀儡のマトリョーシカが、いかに変化球だったのか、という話を書きました。おさらいになりますけど、メジャーな作品は競争率が高く、面白いものだということを大衆に周知するため、広告をガンガン打つ必要があるのです。しかし、マイナーな作品を書くと、そこまで広告宣伝に費用をかけなくとも勝負になるのですね。その月に出たライトノベルで、もっとも変な作品だということが伝われば良いからです。ただ、さすがに広告がゼロでは厳しいです。従来のライトノベルの型にはまらない、変な作品だということを周知しなければなりません。その効果的な方法について、いろいろ考えてきたのですが、まったく採用されませんでした。今日は、没になったアイディアを紹介しましょう……。

まず、僕が第一に考えていたのは表紙を実写にすることです。これは、ライトノベルでは誰もやっていないと思います。はっきり言って、実写であれば誰でもインパクトがあったことでしょう。予算の問題は、美少女Youtuberとか、地下アイドルで安く抑えても良いですし、たとえばヤンマガとかの表紙で、たまに総選挙みたいなことをやっていますよね。そういう売り出し中の人を借りてきて撮影するでも良いですし、コストを抑える手は幾らでも考えられたはずです。何かの商品とのタイアップで、名前と顔を売りたい女優などに声をかけまくれば、一人くらいは予算内でやってくれたと、いまでも思っています。CDを出す声優さんとのタイアップなんかも可能性があったでしょう。

実現すれば、書店の棚に平積みにされたとき、一番目を引く表紙になっていたことでしょう。もちろん、いままでのイラストが好きな層には全然響きません。なんじゃこりゃ、となるでしょう。ライトノベルをバカにしているのか、くらいは言われてもおかしくありません。ただ、変なもの、新しいものが好きな人は、つい、うっかり手に取ってしまうかもしれません。ネットでも、変なライトノベル、常識破りのことをしてきた、ということで広まった可能性が高いと考えています。これに関しては、いまでも、ちゃんとやれば成功したのにな、と残念に思っています。

実現しなかった理由は、僕の書き上げた作品が、編集さんに、そこまで労力をかけるほどの作品ではない、と判断されたからだと思います。最高に面白い作品だと感じていただければ、少々の無理は通ったでしょう。ただ、一番下の賞ですし、労力とコストをかけても無駄だという判断は、まあ、妥当かと思います。いろいろハードルがあったことは事実です。しかし、ちゃんと頭を使って考えれば、乗り越えられた程度のハードルだろう、と思います。

予言しておきましょう。おそらく、どこかのタイミングで他のライトノベルレーベルがこのアイディアを実現し、大きめに当てると思います。たぶん、アイドルものじゃないかな……。

で、何が言いたかったかというと、変な作品だということが一目でわかるようにすれば、それだけで戦えるということです。他の作品は、すべて『面白いもの』合戦をしています。帯でも表紙でもタイトルでも、常に『面白い作品ですよ~』と叫んでいるのです。ただ、それでは差別化ができません。単に広告の多い者、露出量の多い者が勝ちます。それに抵抗できるのは、違う勝負をすることです。『面白いですよ~』ではなくて『変ですよ~』と宣伝するのです。これは他に誰もやっている人がいないので、その時点で優位に立てます。

そういう考えだったのですが、結局、傀儡のマトリョーシカの表紙はどうなったかというと……。まだわかりません……が! なんか、良い感じになりそうな気はしています。とりあえず、僕が編集さんに常に言っていたのは、変なものにしてくれ、ということでした。絶対に変なものにしてくれ、と頼んでいたので、その通りになっていると期待しています。読者がびっくりするものになっているはずです(たぶん)。なっていなかったら無理です。潔く諦めたほうが良いでしょう。送られてきた口絵のラフが素晴らしかったので、超期待しています。正直、絵がダメだったら、初版の印税だけもらって何も宣伝活動をしないでおこう、とすら思っていました。いま頑張っていろいろやっているのは、ひとえに絵が素晴らしかったからです。

あと、非常に勘違いされやすいので言っておきますが、僕は『自分の好き勝手に変な作品を書きたいやつ』ではないのです。はっきり言って、変な作品も、王道の作品も、どちらも書けます。ただ、講談社ラノベ文庫で売るには『変な作品』のほうが有利だ、という理論に基づいて書いていたのです。これが、本当に、まったく理解されないのは不思議です。どうしても、僕を『変な作品が書きたい偏屈なやつ』だと思い込みたい人がいるのです。まあ良いですけどね。偏屈なのは事実ですし。普通に面白い作品だって狙って書けると思います。ただ、現状の講談社ラノベ文庫では、それでは当たらないでしょう。

たとえば『ラン・オーバー』も、ちゃんと変な作品だということが周知されていれば、もっと当たったと思っています。まず表紙で埋もれますよね。あの絵では普通のライトノベルのように見えます。変なものを『面白いですよ!』と売ってはいけないのです。変なものは『変ですよ!』と売らないといけないと考えています。

そんな感じで、僕は本気で本を売る方法を考える人間になろうと思います。遊びでも趣味でも同人活動でもなく、ビジネスなのです。良い本、面白い本をつくるだけではダメで、ちゃんと売らないとダメなのです。どうやって本を売ろうと考えているのか、その考え、アイディアを教えてほしいと何度もお願いしましたが、一度もまともな回答がなかったのは非常に残念です。王道の作品をどうやって売るのか、本当に僕にはまったく見えてこないのです……。

うーん。ちょっと情熱的な記事になりましたね。たまには、こういうのも良いでしょう。

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