『傀儡のマトリョーシカ』が4月30日頃に講談社ラノベ文庫より発行されます!

ライトノベル市場の調査方法

こんにちは! 河東遊民です。

今日は『ライトノベル市場の調査方法』について書いてみましょう。

まず、創作する上で他人の創作にふれるべきかどうか、という議論があります。僕は、どちらでも良いと思います。読みたい人は読めば良いし、読みたくない人は読まなくてよろしいかと。

僕は、どちらかといえば自分の書きたいものではなくて、売れるものを書きたいと考えています。あんまり、こういうことは書かないほうが良いのかもしれませんが……。なにせ、自分の書きたいものは、ミシェル・ウェルベックみたいな作品なのです。いまの日本で売れるわけがありません。そういうのは、こっそり同人誌みたいな形で発表していくのが良いと思っています。いつか個人で、電子書籍として出すかもしれません。秘密ですけどね。そういうわけで、自分の書きたい作品の宣伝効果を求めて、売れる作品を書いている、みたいな感じです。ちょっと不純かもしれません。

まあ、売れるものを書くぞ、と思って書けたら苦労はしませんけど……。売れる本を考えるために、市場調査をしてみるか、となるわけです。

いまから書くのは、僕が最近考えた市場調査の方法です。こういう調査方法はどうだろうか、という提案みたいなものだと思ってください。もちろん、他人に押しつけるつもりはありませんので……。

第一に、アニメ化している作品、爆発的に売れている作品を読むのは、市場調査として、あんまり価値がないと思います。売れているエンタテインメントはこんな感じなのか、という空気を読むのには使えると思います。ただ、売れている作品を真似して書いてもダメではないか、と考えます。読者だって、好きな作品と似ている作品を読むのでしょうか。その好きな作品を読んでいれば良くないですか。そもそも、いまアニメ化している作品は、数年前に紙媒体でヒットした作品です。その頃は売れた作品が、いまの時代にも売れるとは限らないと思うのです。

それでは、どんな作品を読めば良いのか……というと、まだ売れていない作品です。各レーベルから出ている、新シリーズを手に取ってみましょう。そして読んだあと、この作品が売れるのか、売れないのかという判断をします。レーベルからどれくらいプッシュされているか、作品の質、絵の質、ネットでどれくらい感想がついているか、などを見て、その作品がどこまで売れるのかを判断します。何巻で打ち切られるのか、コミカライズされるかどうか、アニメ化するかどうか、など……。

これをつづけていくと、自分の選球眼が養われてくと思います。売れている本ではなく、まだ売れていない本を読んで、この作品がいまの市場でどれくらい売れるのか、という判断を繰り返し、メモをつけてみるのはどうでしょうか。そうすれば、次第にどういう本が売れるのかがわかる……かもしれません。自分の作品が売れるかどうかを判断するのにも役立つ……かもしれません。

売れている本を見ることの危険性について、もう少しだけ書きましょう。

以前、本格ミステリの世界では、分厚い本が売れていた時代があったのです。レンガ本などと呼ばれていました。京極夏彦さんの作品などを想像してもらえればわかりやすいと思います。そういう長くて分厚い本が売れていた時代に、森博嗣さんが読者の意見を参考に、本はもっと短いものにしないとダメだな、と考えたそうです。ところが、かつて、その瞬間売れているのは、長くて分厚い本だったのです。編集さんは長い本が売れているので、薄い本は時代に逆行しているといって反対したそうです。しかし、結局は森博嗣さんの考えが正しくて、どんどん本は薄いものが売れるようになっていきました。

いま売れているもの、いま流行っているものを知るのは、それほど難しいことではありません。売り上げトップの作品を何冊か読めばわかるでしょう。それに比べて、次に当たる作品を見分けるのは非常に難しいのです。日々トレーニングを積んで、選球眼を養っていくと良いのではないかと思いますけど、どうでしょう。僕は、いま流行っているものを知っている人より、無名の作品がヒットするかどうかを見分けられる才能のほうが貴重だと思います。訓練で伸びる能力なのかどうか、わかりませんけど……。今後、そういうことを意識して、新作のラノベを読んでいこうかな、と考えています。

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